大学院生から社会人になって良かったことと悪かったことがある話

三が日も終わりまして来週月曜から仕事始めのバイタルです。

今年の正月は、いままでのように「正月感」がありませんでした。なぜなら、いつも通り寝ていつも通り起き、やりたいことをやっていたからだと思います。まだ2日ほど休みがありますが、「正月感」がなくともいい休みを過ごせたなと思っています。

そんな社会人になって2年が経過しようとしている私ですが、大学院生時代をふと振り返ってみました。大学院生時代も今と劣らず忙しい(?)日々でしたが、充実度とか満足度で言うとやはり当時の方が高かったですね。

当時を振り返り後悔することもあれば、いまのほうがいい状況かな、とおもうところもあります。今日はそんな話。

大学院生と社会人の大きく違うところ

私立一人暮らしはとにかく金がない

私は私立理系、しかも一人暮らしととにかく金がない大学院生でした。バイトも掛け持ちしていましたし、お金があったら正直バイトはしてなかったと思います。

年2回支払う授業料、家賃、光熱費とほぼ自分で工面しなければいけないという状況だったんですよね。それが偉いとか普通だとかは特に思っておらず、そういう環境にあったので仕方ありません。それでも大学院に通いたいと思ったから通ったわけです。

高校卒業時に金のことを考えるというのもなんだか奇妙な気がしますが、18歳の時にもう少し真剣に考えておく必要があったかもしれません。

一人暮らしは満足感は高いが実は時間はない

私自身、料理も掃除もそんなに不得意とかやりたくないと思ったことはないため、比較的一人暮らしをよくできていたほうかと思います。

ただ、実家で暮らしていた時よりも自分が自由に使える時間は減っていました。自分で何でも決められるという自由な環境で、一人暮らしをしていて高い満足感がありました。自分一人でいる時間が長いので、自分の時間があると思いがちですが、実家住みで大学に通っている人よりは少なかったと思います。

料理も洗濯も掃除も、わりときちんとやっていた私ですが、いま思うとどこか手を抜いて自分の時間に充てていたらな、とも思います。もっとも、ゲームセンターにいる時間がかなり長かったので、そこも問題ではあるのですが。

実家暮らし社会人は実家にいるストレスがなければ最強

さて、一人暮らし大学生と対極にあるのが実家暮らし社会人かと思います。まさに今の私の現状ですが、家族と一緒に過ごすストレスがなければかなり最強だと思います。

二十代後半にもなって自立せずに恥ずかしくないのか、ということも当然頭をよぎります。ただ、一人暮らし=自立というわけでもありませんし、自立したからなんだという話でもあります。

ひとまず二十代後半で実家暮らしがどうなのか、という問題はさておき、お金や時間のことを考えると実家暮らし社会人は比較的優位にあります。一人暮らし社会人と比べれば、かなりのお金が浮きます。家事は一部負担したとしても、基本的に一人で暮らすよりも二人以上で暮らした方がいろいろと効率的です。

 

細かいところまで比較するときりがありませんが、大学生は時間はあるが金がない、社会人は時間がないが金はある、そんなところに落ち着くかなと思います。

大学院生のほうが全体的に自由度が高い

自由な時間が非常に多く時間を何に使うかは自分次第

大学院生は研究がメインということもあり、自由な時間が非常に多かった印象です。所属する研究室によるかもしれませんが、マスター程度だと大した研究をしなくても修士号は取れます。こんなこと言ったら怒られますね。

夏休みと春休みに学会に参加することが必須となりますが、それでも有り余るくらいの休みの長さです。それぞれ1か月半~2か月ありますから、かなりいろいろなことができると思います。

時間を生かすも殺すも自分次第です。私はゲームセンターに通っていて、確かに当時ものすごく楽しかったですがやはり多少の後悔はあります。

何を勉強してもいいし突然やめてもいい

あとは、勉強に関しては興味のある分野に関してはなんでも手を付けていきなりやめることもできるのが良いなと思います。社会人と比べても優位性があります。社会人になるとやれ自己啓発だ、資格だと勉強に関しても縛られることが多くなります。

今思えば、全く無関係だと思っていた授業(線形代数とかプログラミング)とかも今になって勉強してよかったと思うことがあります。そこを見通して大学生時代に勉強するというのはかなり難しことのような気がしますが、ひとまずいろいろ勉強していて損はなかったなと今でも思います。

自分の暮らし中心の生活ができる

こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが、大学生だと自分の暮らし中心の生活ができます。私も自分がやりたいことばかりやっていたと思います。そういう意味ではストレスフリーですし、精神的にも肉体的にも無理してまでやることはかなり少ないです。

テストの前の一夜漬けとかもやりましたが、あれはわざわざ一夜漬けしなくともコツコツやっていれば済む話なので、肉体的負荷をかけずにやろうと思えばいくらでもできる話です。私は半期分のレポートを2夜徹夜でやるくらいの計画性のなさでした。

社会人は金があるが自由度が低い

だいたいのものは給料+ボーナスで買えるようになる

社会人になって自分が一番変わったと思うのがお金です。

なんだか汚い話と言われるかもしれませんが、大学生時代に買えなかったものがほとんど買えるようになりました。食べたいものも、食べたい時に食べたいだけ食べられるようになりました。

高い時計やブランドのバッグには特に興味のない私ですが、そういうものも買おうと思えば買うこともできます。裕福な家に育ったわけでもなく、学生時代の小遣いも人並みだったので、お金の自由度に関しては今が一番高いです。

会社に拘束される時間が非常に長い

一方で一番つらいのが時間的な自由のなさです。

毎日8時間労働、今日休みたいと思っても即休むこともできない、学生時代のような1か月間の休みもない、ということで会社にかなりの時間を拘束されています。残業がありますし、定時で帰宅しても正味2~3時間くらいしか時間はありません。土日の休みも寝て過ごしていたら本当にすぐ終わってしまいます。

月曜日から金曜日まで働き通すというのはなかなか体力のいることで、終業後に時間があるといえどもなかなかやりたいことをやる体力が残っていないことが多いです。

そう思うと、通勤時間もありますし、私は行きませんが飲み会もあるでしょうし、会社に拘束される時間というのは非常に長いなと感じられます。

この正月休みは本当に会社に拘束されていないなと感じています。そう感じているということは普段どれだけ会社に時間を拘束されているかということの裏返しでもあるかな、と感じています。

 

突然辞められないことが多い

買いたいものが買える、という話をしましたが、買いたいものを買っていたら実はダメなのが社会人です。さして高給取りでもない私は特にそう感じます。

突然いまの仕事をやめる(離職ではなく、やっている業務をやめる)ことは大体の場合できないことが多いと感じています。嫌だな、と感じても乗り掛かった舟からは下りられないことが多いです。

やっている業務やそれに関係する勉強(資格)も突然やーめた、といってやめられないのが社会人かなと思います。大学生だったら飽きたらやめればいいのですが、社会人では周りの目がそうさせないことが多いと思います。

会社中心の生活になりがち

ということで、社会人は金はあるが会社中心の生活になりがちです。

会社中心の生活になりがちだ、ということを分かっていれば、そうならないような対策ができます。会社中心の生活が一般的に悪いとか良いとかそういうことを言うつもりはありませんが、少なくとも私は大学院生時代に比べて苦痛を覚えていることは確かです。

できるならば学生のような環境に戻りたい

学生は社会的に自由な立場である、私はそう思います。社会人になるとわりとくだらないことでも、会社の慣習や伝統によって正当化されているようなことが多いと思います。そこで No と言える強さやそれを受け入れてくれる環境があればいいのですが、少なくとも私の周りにはないかなと感じています。

会社の上司にとって、今までやってきたことが入社してきて数年もたっていない若者に否定されるということを考えると、まあ心地いいものではないのは確かでしょう。

勤める企業によってかなり変わるところはあると思いますが、こればっかしは SSR 確定ガチャとはいかないので難しいところです。

修士号を持っている私にとって、学生に戻るには博士号を取得するために大学に通うしかないのですが、それは早くとも数年先になりそうですし、そこまで思い切った行動ができるかは全く分かりません。

なので、当面は学生のような環境、なるべく自由な時間を確保することや、しがらみのない環境を構築することに力を注いでいきたいと思います。

そのためにどうするかというのはいろいろな考え方がありますが、その話はそのうちしようと思っています。